冬の光景

2012年の年が明け、ふらっと大沼公園へ。
おだやかな新年に相応しく、冬の日差しが眩しかった。
カメラを向けた視界に、木立の影が白い雪面に落ちてなにやら妖しい模様を作っていた。まるで踊っているような森の精を思わせるその影は、ここが異界でもあるがごとき錯覚を醸し出す。
鬼さんこちら手の鳴る方へ、鬼さんこちら手の鳴る方へ。

いきなりの開陽丸。
これは江差沖で沈没した開陽丸の復元である。明治維新は箱館戦争の亡霊。
鬼さんこちら手の鳴る方へといわれて迷い込んだ幕末の世界か。
カメラを向けてシャッターを押しつづけていると、上空にあった暗雲が突如として開き、雲間から太陽がのぞき、妖しげな光を放った。
そこに見えたのは幕末に散った勤王の志士たちの亡霊だったのかもしれない。
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