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2009.03.07

腰巻を捨てる

P1040897

夜は短し歩けよ乙女。いきなりですが、『夜は短し歩けよ乙女』です。
この小説のタイトルに負けて購ってしまいました。すばらしい。感服(笑)
森見登美彦著なる小説だけど、山本周五郎受賞とあるので、ハードカバーで出版された時から気になっていたのだけど、こうして文庫で発売されたこともあって、いたずらに飛びついてみたのである。いたずらに母を背負いてそのあまり云々。啄木のような心境だったのである(笑)
その後本屋大賞2位とあるくらいだから評判も良く、随分と読まれているのでしょうね。ワタクシのようなものの感想は要らない。何故か不思議な世界を京都という古の街を背景に展開されておいでである。京都はさすがに魑魅魍魎、妖怪奇譚、ありとあらゆる妖怪が跋扈しているようである。つまるところ、黒髪の乙女なる女子もじつは妖怪なのでしょう。そんなことも解らないのかと、これはきっとお叱りを頂くに相違ないとワタクシ、すでに白旗を掲げ降参状態なのであります。

腰巻を捨てる。あなおそろしや(笑)
かの向田邦子さんは寄贈、購入された本にある表紙カバーや俗にいうところの帯と呼ばれる腰巻、これを読む段になるとすべてゴミ箱に捨ててしまうとおっしゃっていた。邪魔になる。ご免なさいといいつつ、しのびがたきをしのんで帯をほどいてお捨てになるのである。たしかにページをめくる時にごてごて中途半端に手にからみつくようで、ホンモノの腰巻ならいざ知らず、どうもいただけない(笑)そこで本自体は素っ裸。丸裸。潔し。天晴れ。わたしゃ売られて行くわいな。
その素っ裸になられた著者とはじめてそこで真剣に向かい合うことができるなどと、そこまで向田さんはおしゃってはいないが、おそらく邪魔もあるけど、汝惑わされることなかれ、こういうことか。帯、否、腰巻などはその著者が書かれた内容とはまったく関係がないにちがいないのだ。腰巻に幻惑されてはいけない。妖艶なる腰巻こそをおそれよ。ただし、人間というもの、夜は短し歩けよ乙女ではないけど、タイトルに負けてしまうことはおうおうにしてある。ワタクシ的には「夜は短し」、「キュートな乙女」、「黒髪」、「話題の一冊」、「新時代」、「恋愛ファンタジー」などと書かれてあるありとあらゆる“腰巻のあざやかすぎる紋様”に完璧に惑わされてしまった口なのである。
帯は短いにこしたことはない。いっそ帯など無くていい。『帯など捨てて歩けよ乙女』なのである。うむ、これはさすがに京都とはいえ警察が黙っていないな(笑)
『夜は短し歩けよ乙女』、良いタイトルです。
これで検索してここを訪問するに至った方はガッカリするにちがいない。スミマセン。。
ピザをチリワインでいただきながらの休日の午後。合掌。

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